令和8年度 業務改善助成金のご案内
業務改善助成金のご案内
「事業場内最低賃金の引き上げ」と「設備投資(機械・システム導入など)」を組み合わせて実施した際に、費用の一部を国がサポートする大人気の中小企業支援制度です[1]。
💡業務改善助成金とは?(制度の目的と基本の仕組み)
業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の「生産性向上(業務の効率化)」と「事業場内最低賃金の引き上げ(従業員の給料アップ)」をセットで支援する助成金制度です[1]。
POSレジや食器洗浄機、特殊な管理ソフトウェアなど、作業時間を短縮し「生産性を引き上げるための機器・ツール」の導入費用の一部(一定割合)を助成します[1]。
自社内で働いている労働者のうち、「最も給与単価が低い労働者」の基本給(時間当たり賃金)を一定額(30円〜90円以上など、選ぶ区分に応じて)引き上げる必要があります[1]。
【コース別】助成金支給上限額 一覧表
支給上限額は、「引き上げる時給の幅(30円〜90円コース)」と「実際に時給を引き上げる人数」によって細かく決定されます[1]。さらに、要件を満たす特例事業者はより手厚い上限額(括弧内の金額)が適用されます[1]。
| 引き上げ額コース | 賃上げ人数:1人 | 2〜3人 | 4〜6人 | 7〜9人 | 10人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30円コース | 30万円 | 50万円 (70万円) | 70万円 (95万円) | 90万円 (130万円) | 130万円 (190万円) |
| 45円コース | 45万円 | 70万円 (95万円) | 95万円 (140万円) | 130万円 (190万円) | 190万円 (270万円) |
| 60円コース | 60万円 | 90万円 (130万円) | 130万円 (190万円) | 190万円 (270万円) | 270万円 (380万円) |
| 90円コース | 90万円 | 130万円 (190万円) | 190万円 (270万円) | 270万円 (380万円) | 450万円 (600万円) |
※括弧( )内の金額は、「特例事業者(事業場内最低賃金が1,050円未満などの要件に該当する事業者)」に適用される特例引上げの上限額です[1]。
※助成金は投資にかかった実支出額に、助成率(3/4〜9/10)を掛けた金額と上記上限額を比較し、低い方が支給されます[1]。
賃上げの絶対期限は「10月の最低賃金 改定・発効前」です
毎年10月に「地域別最低賃金」が法律によって自動的に改定(一斉に強制引き上げ)されます。この法改正の発効日よりも前に、計画的な賃上げ手続きを完了させる必要があります。
✖ 10月の新最低賃金の「適用後」に引き上げる場合
法律で時給を上げざるを得なくなった後に引き上げを実施しても、助成金の対象となる「企業の自発的な賃金改善」としては認められなくなります。
◯ 10月の最低賃金の「改定前(旧基準下)」に実施する場合
新しい最低賃金が実際に有効となる日(例年10月1日〜中旬の間)より前に労働局へ申請し、新しい基準が始まる日の前日までに交付決定を受けて実際の基本給を実際に引き上げておく必要があります。
💡 助成金を活用した具体的な実施プロセス:
- 最低賃金の改定予測額が夏(秋口)までに目安発表された段階で、迅速に交付申請(事業計画書等の提出)を済ませること。
- 労働局からの「交付決定通知書」が手元に届いてから、法律が発効する日の前日までに、就業規則を改定し実際の引き上げ支払いをスタートすること。
いつまでに、何を準備して申請すべきか?
スケジュールイメージ(早めの準備が鍵)
4月〜8月(最重要準備・申請期)
「導入する設備の見積書集め」と「現在社内で一番低い基本給(時給)」を再チェックし、申請一式を可能な限り早急に提出します。
交付決定の受領後
手元に労働局から「交付決定書」が届き次第、対象設備の手配と、就業規則に即した時給引き上げを実施します。
地域別最低賃金の「適用日前日」まで
【実際の引き上げ適用の完了期限】新時給の強制改定ルールが法律上開始されたあ後の手続きはNGとなりますので、事前の適用を完了してください。
設備導入・賃上げ後 〜 翌年1月31日まで
投資にかかった経費の領収書や仕様書、給与改定前後の賃金支払明細・台帳類を提出し「実績報告(支給申請)」を完了させます。
📋「今から」用意しておくべきもの
申請受付開始から、決定までの審査手続きにも日数がかかるため、早めの書類確保が必要です。
① 現在の賃金状況を証明する書類
労働条件通知書や給与規定、実際の支払いが示された「賃金台帳」など、自社で一番低い賃金の証明。
② 生産性向上設備の『見積書』(原則2社以上から)
導入機械カタログや要件図面等を含め取得します。客観的な経費判定用として「他社での同等構成の見積書(相見積書)」も原則必須となります。
③ 就業規則または雇用条件変更の合意文書案
誰に適用され、いつまでに改定を行うかを記載し、「時給◯◯円引上げる」といった計画下書き書案です。
令和7年度以降の主な変更点(改正内容)
① 特例事業者としての対象が拡大
職場の最低賃金が1,050円未満の段階で申請を行う場合は「特例事業者」と区分され、上限金額の上乗せ等の条件で受給が可能です[1]。
② パソコン・周辺機器が導入可能
特例事業者のうち「物価高騰等要件」に合致している場合、以前は対象外だった「パソコン・スマートフォン・タブレット」の新規購入費が補助されます[1]。
③ 利益率3%低下の判定
パソコン等の導入を申請経費に含む場合に適用されます。原材料価格の上昇等によって、最近6ヶ月の各種売上利益率等が前年同期比で3%ポイント以上下落していることの確認資料が必要です[1]。
⚠️ 注意!不支給(不採択)を防ぐための鉄則
もし交付決定が出たあとの段階で、計画に入っていた引き上げ予定者が突然「退職」「休職」となり基準に満たなくなる、あるいは、購入予定設備が急きょ手配できなくなって異なる機種への入れ替えをしたい、などのケースが生じた場合は、自社の独断で実行(支払い)を行わず、速やかに事前に各労働局に対して「変更届」を提出してください[1]。事前申請を行わずに異なるものを購入した場合には、対象外経費とされ給付を受けられなくなります[1]。

